新作、カーネギー最終候補にもなったクリス・ヴィック作、
感動の大作。
激しい嵐で乗っていたヨットが転覆。
小さな手漕ぎボートで漂流していた少年ビルは、やはり嵐で遭難したらしい
一人の少女と出会う。少女はベルベル人のアーヤ、イギリス人ビルは乏しい食料を
彼女と分け合い、アーヤはビルに物語を語って聞かせる。
極限状況化の少年と少女の運命は・・・・・・。
絶望と思える状況にも光は射す。たとえ光が射してこなくても、
光を探し続ける人間の姿は尊い。コロナの嵐のような時代を
生き延びねばならない私たちにとって、「少女と少年と海の物語」は
闇の中に一条の光を投げかけてくれる一冊になると思う。
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