大名倒産
2019年12月に出版された、浅田次郎の時代小説です。
時代は江戸末期、借金が積もり積もること200年、多くの藩の財政は火の車。
そんなある藩では、自分は隠居し、返しようもない借金を御家を継がせた若殿に
押し付け、大名倒産を目論む先代がいました。
倒産の暁には、若殿の切腹でことを済ませようとする先代と、
何とかして藩の財政を立て直そうとする若殿との結末はいかに?
とても面白い本でした。
もうひとつ面白かったのが「断る」。
これは、藩にお金を貸していたり、売り掛けのある商人を屋敷に集め、
広間に集まった皆の前に殿様が現れ、一言「断る」と宣言すれば、
全ての債務を帳消しにするという、伝家の宝刀です。
勿論、信用や評判にかかわるので、しっかり根回しをした後で行う、
最後の手段ではあります。
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